核融合。

ちょっぴり古い記事になる。気づかなかったので。


・欧州委員が来週訪日=ITER問題で文科相と初会談へ


ITERとは、日本EUロシアカナダなどが計画している国際核融合実験施設である。いわゆる原子力発電所が、核分裂により発電を行っていて発電後に高レベルの放射性廃棄物を残してしまうのに対し、核融合による発電では放射性廃棄物をほとんど残さない。
実現すればすばらしいことだが、開発は困難を極めている。核融合では1億度程度の高温プラズマが発生するが、当然そんなプラズマを閉じ込める入れ物は存在しないため、強力なコイルが作る磁場で閉じ込める。その閉じ込め時間が問題で、世界最高レベルで1秒程度しかプラズマを保持できない。
日本は実験炉の建設地に立候補している。しかし莫大な建設費用がかかることから、誘致については賛否両論である。


俺の意見としては、誘致には反対である。ITERの目指す核融合炉が最善のものどうか、まだ判断ができないと思うからだ。ただし、次世代のエネルギー源として核融合の研究については大いに推進すべきだと思う。核融合に従事する研究者の量と質は保ち、ITER建設のための費用を核融合実現のための基礎研究に当てれば、核融合炉実現のための独創的なアイディアがたくさん生まれるとおもうのだが。