今日の本

「フラット化する世界」 トーマス・フリードマン
フラット化する世界(上)


ようやく上巻を読み終えたところ。読みやすいことは読みやすいんだけど、「ウェブ進化論」ほどにはサクサク進めないので,ちょっと時間がかかってしまった。


上巻は、グローバリゼーション概説と、それを可能にした力の話だった。面白いと共に、危機感を感じる内容だ。
外国に出されるのは特定の分野の単純な仕事のみ、とタカを括っていると大変なことになるだろう。本書で述べられているのは、おもに製造業・情報産業に関することがらだが、これらの分野で「フラット化」が強力に進み、BRICsに代表される発展途上国の経済状況が良くなれば、芸術や純粋科学のような分野でだって、彼らの活躍する場は増えるだろう。経済的な理由により、日の目を見ない天才はいっぱいいるはずなのだ。少なくとも分母は彼らの方がずっと大きいのだし。


ただ、一歩引いて見た場合、科学でも芸術でも、いままでになかった文化背景を持つ人が増えてきて、近い将来はすごい面白いことになりそうだなぁ、と思ってみたり。
彼らと競争する立場になったら、そんなこと言ってられないかもしれないけど。