今日の本

東京奇譚集 (新潮文庫)
東京奇譚集村上春樹


久々の村上春樹
短編集なので、電車の中でも読みやすい。村上春樹らしいストーリーといえばそうだが、言い回しなどはあまり"らしさ"が出ていないような気がする。


最近、エンターテイメント的な小説を読み続けていたので、色々と考えさせる小説は新鮮だった。「日々移動する腎臓のかたちをした石」が好き。小説中に出てくる「三人の女」説。自分の場合、ツーストライクからの3球目をなんとか捕らえることができた気がするが、さて?
他の村上春樹の作品と比べるといま一つの感があるので、星3つにしておく。


ちなみに小説ではないが、新書で「謎とき村上春樹 (光文社新書)」という本を読んだ。個人的には他人が行間を読んだ結果は、その人の解釈であって、自分がどう思うかとは独立した話であると思うのだけど、読み方の一つとして参考にはなった。紹介されていた作品群を再読したくなる。