地道な解析、おつ。

最も暗い銀河とらえた 24・7等級、従来の半分


すばる望遠鏡の話題。最後にマウナケア山に行ったのは3年前になっちゃう。もうすっかり思い出になってしまって、ちょっと切なかったり。
記事に出てくる「大気によるゆらぎの影響を補正する装置」は、「Adaptive Optics(AO)」と呼ばれている。地上の望遠鏡は大気の揺らぎの影響をモロに受けてしまう。だから、ハッブル宇宙望遠鏡は、宇宙に出ることで鮮明な画像を得ているわけなんだけど、もし大気の影響を消すことができれば、鏡の大きさ自体はハッブル(直径2.4m)よりもすばる(直径8.2m)の方が大きいから、ずっと感度が高くなる。


AOの原理としては、観測したい天体の近くにあって、位置が正確にわかっている比較的明るい星を使って、それが現在どのぐらい大気の影響を受けてぼやけているか測定し、その結果をリアルタイムに望遠鏡に伝えて、ぼやけた星像が点像になるように反射鏡を微妙に調節する。すると見たい天体も大気の影響を受けずに観測できるというわけ。
より詳細はすばるのホームページを見てもらうとして、この一文。

同チームは2003年3−4月、すばる望遠鏡で、かみのけ座の方向を観測。

観測からだいたい2年以上経って、ようやく発表。2年強ってのは赤外線のデータ解析ではかなり長い方。地道に頑張って花開いた結果ですね。


お疲れ様です。