NASAとIBM。

ここのところ、天文学分野でのIBMのニュースが続いている。

IBM、「世界最大の望遠鏡」プロジェクト向けプロセッサを天文学研究機関と共同開発
IBMが、天文学研究機関ASTRONと共同で、世界最大の電波天体望遠鏡用にカスタマイズしたプロセッサの設計、製造を行う。プロジェクトは、宇宙誕生の真実に迫る可能性もあるという。

もうひとつ。

NASAハッブル後継の望遠鏡にIBMソフトウェアを採用
ハッブル望遠鏡の後継となる宇宙望遠鏡を操作するソフトウェアとシステムの開発に、IBMUMLベースのオープンスタンダードをベースとしたソフトウェアが採用されることになった。



ハード、ソフト両面で、興味を引く記事だ。近い分野に所属している者で、わくわくしない人はいないだろう。
転じて日本はどうか。日本の地上大型望遠鏡はほとんどが三菱電機製だし、システムは富士通が入っていることが多い。また、人工衛星NEC東芝が協力しているようだ。
けれども、世界に発信されるような派手なニュースは残念ながらほとんどない。
同じITmediaのニュースだが、JAXAからはこんな悲鳴が聞こえるぐらい。

「日本の宇宙産業は危機的」――“民の力”に期待するJAXA
宇宙開発への国家予算縮小で、日本の宇宙産業が危機に瀕している。JAXAは、民間企業の新規参入を呼びかけたり、投資家を募って宇宙開発の“ビジネス化”を急ぐ。



アメリカに追いつけとは言わないが、官民一体となって、大規模でなくとも独創的で斬新な研究開発を行って欲しい。
ようやく経済が立ち直ってきた今、宇宙ビジネスに資金さけるような余裕のある会社は無いと、それはごもっとも、なのだが。