「参加型猫」野中柊。
猫は物語のキーとして常に登場するが、話の中心は若い夫婦の引越し。
淡々とした小説の展開はサクサクと読めて心地よい。
けど、なんというか、漫画にでてくるようなベタな会話と、読者に投げっぱなしで何の解も与えない心象風景は、正直退屈というか。読み終わった後も、残るものがあまりなく、なんだかよくわからない小説。
解説を町田康が担当していて、この解説が秀逸。っていうか、作者は本当にそこまで考えていたんだろうか?とにかく、町田康の解説をよむとハッとさせられる。すごい。
小説自体は、星2つにしておく。